ひとり言

高校を卒業してすぐ、一人暮らしをしていました。六畳一間、流し台付。トイレは、おそらく物入れであったとしか思えない、部屋の隅の半畳ほどのスペースに和式便器。窓はあるけれど日の差さない路地裏。
ある意味ハードボイルド。18歳の若造にはおあつらえ向きの部屋でした。
当然風呂もないその部屋では、流し台がキッチンであり、洗面台であり、風呂でした。お金がないので、週に一回か二回しか銭湯に行けず、普段は流しで身体を流したり、髪を洗っていました。
ある意味レゲエ。18歳の純情少年にはキツい部屋でした。
カーテンはついていませんでした。カーテンレールもありません。外から丸見えでは具合が悪いので、工事現場から青いビニールシートを拝借して、窓一面に張っていました。これで外界との接触がなくなった訳です。
ある意味引き籠もり。18歳の貧乏小僧にはありがちな部屋でした。
食事は、近所の食堂の余りものをめぐんでもらい、パン屋で捨てられる食パンのミミをもらったり……嘘です。両親が営んでいた居酒屋から、食べ物と酒を調達(持ち出し)していました。
お父さんお母さんごめんなさい。友達と二人でビールをケースごとパクッたのは私です。
酒屋さんごめんなさい。ケースの数が合わずに困らせてしまいました。
ごく最近、テレビでその当時にそっくりな部屋を見ました。刑務所の独居房でした。

今では私も、立派に更生したものです。
あとは食生活の社会復帰だけです。

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