えべっさんと戦う

一月の9・10・11日は、えべっさん。初詣に行かない不精で不信心な私でも、えべっさんに
は行かせていただきます。商売繁盛の神様、今年もよろしくお願いします。あなた様のお力添えで、今年も美味しく焼肉が食べられますよ、という訳で宵戎(よいえびす)に行ってまいりました。
さて、えべっさんのお楽しみは屋台。普通にお祭にでも屋台はありますが、えべっさんではどういうわけだか食べまくります。不思議。まぁ、えべっさんでお金を使って去年の厄落としということにしておきましょう。
昼の一時に出発し、熊手と笊をお返しして、今年の分を購入。一通りお参りしてからが本番。ええ、食べますよいつものように。まずは定番の「つぼ焼き」。これはサザエじゃなくてオオガイ。身はほとんどなくてもいいのです。メインは汁。これが旨い。もうね、旨味調味料がどどっと入っているのが舌先のシビレで判るほどなのですが、これこそが屋台の醍醐味。普段なら決して食べない、もしくは食べられないジャンクな旨さ。ついでにビールも一缶頂きますよ。
そして次。これまた定番の「はしまき」を。去年はぐるぐる回ったあげく一番デカイはしまきを売っている屋台を探し出し、しかも並んでいる中でも最もデカイのを頂いたのですが、余りのデカさに胃もたれ寸前という敗北を喫していますので今年は小さめ。このくらいがちょうどいいのです。わざわざデジカメ持参したのに、写真を撮る前にかじりつくのが俺流。がっつき過ぎ。
ここで選択が分かれます。串焼きを食べようと思うのですが、「宮崎牛」か「鹿児島豚」か思案の為所。そこで今回は二人で来ていますので、一本ずつで互いに味見をするということで。これなら両方食べられますし、特に気に入ればもう一本買えばいいのです。素晴らしい。で、私が牛、私の焼肉師匠である同行者が豚ということになりました。これがまた良くできた話で、自分で買った方より、相方の串の方が気に入ってしまうという不思議。じゃあもう一本買おうかと、師匠様は牛串を購入されました。私?私は豚串を一口喰った段階で別メニューに目が釘付けです。というか、移動中も常に獲物を探す肉食獣の視線です。
目に留まったのは「オムレツフランク」。これがアナタ、旨そうですよ、というより“初見は喰う”という人生のコンセプトに基づいて買いました。くださいなーー。でですね。何が嬉しいかといえば、注文受けてから焼き始めてくれるのですよ。出来たて。フランクフルトは鉄板で軽く熱し続けているようで、もう一度熱量の多いところで火を入れながら玉子を焼いています。うん、いい感じ。で、薄焼き玉子でフランクフルトをくるくるっと巻いて出来上がり。これにセルフでケチャップ・マヨネーズ・カラシをぶびびびびっとかけて食べます。これがね、いいんです。正に屋台ジャンクなんですよ。味の方は、フランクフルトと玉子とケチャップとマヨネーズとカラシの味なのです。もうそのまま。ひねりなし。「それぞれの食材の持ち味が複雑に混じり合った新しい味」などでは全くなく、まんま想像通りの味。ある意味裏切られたようなそうでないような。
ここまで来ると次は海鮮でしょう。一瞬鶏肉に気を取られながらも、やはり屋台の定番といえば「いか焼き」。ここまで食べたモノは、じつは結構な量があったのでイカは小さいモノを選択させていただきます。足一本。何だか駄菓子屋のスルメを彷彿とさせるなかなかの味なヤツ。これも定番だけに定番らしいお味。牛串のタレよりやや甘みが抑え気味で生姜風味。これはこれでありですか。というか、もう一本ビールが欲しいところです。
さて、これで本日の食い倒しは終了です。時間は二時。こんな時間にもう呑んでいる辺りがえべっさんの醍醐味。ふふふん。という帰路だったのですが、駅前のスーパー前でコロッケの販売が…。ビーフコロッケを二つくっださいなー。えーーと。何と言いますか、普通に持ち帰りのコロッケを店先でがさごそ取り出して食べ始めるオッサンふたり。壊れた小学生のように貪り食う様は、まさにえべっさん。普段は見ることの出来ないお茶目な風情。はははは。
というわけで、今回の食べ散らかし。
 つぼ焼き600円
 缶ビール500円
 はしまき200円
 牛串焼き300円
 オムレツフランク300円
 いか焼き100円
 コロッケ70円
 —————————–
 合計 2,070円

普通に食べ放題で焼肉が喰えました。
まぁまぁ、年に一度のことですし…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)