西に旨いものあると聞けば〜その弐〜「お食事処 ひろ乃」

岡山で岡山料理三昧という天国から一夜明けて。翌日は我が愛する牡蠣の聖地「日生」へと移動です。ま、当然ですが今の季節は牡蠣無いです。土曜日だというのに閑散とした駅前。これはまぁ想定内でしたので特に問題なし。


岡山でもサッポロ!ちなみに移動中は当然酒盛りしました。岡山から日生まで約一時間の旅。当然ですがビールがなければ乾ききってしまいます、心が。肴は昨夜のお店「福寿司」で購入した【ままかりの中骨せんべい】です。これが適度に油がまわってジャンクな旨さ。これをビールの友に日生まで移動したというわけです。

このために買い置きしてます骨せんべいせっかくなので「五味の市」を軽く見学。その道中で次回ここでナニを喰ってやろう、などと見て回りつつ、今の季節が穴子とエビの旬なんだと知りました。日生といえばカキオコで有名ですが、この季節はエビオコなのだそうで。確かにアチラコチラの店先で穴子を焼いたりエビを干したり。昨夜のがら蝦らしきエビですね。

山に「ひなせ」の文字さて。一通り町を見物して、今回の目的が実はこの日生ではないという不思議。ええ、ここからもう一駅先にある寒河(そうご)へと移動なのです。なぜ寒河なのか。疑問は当然です。私だってよく分からない。が、そこはあれです。御料人様の超検索能力の賜物なのです。いつものように御料人様が見つけてくださいました。

今回もお店外観撮りました!お店は「お食事処 ひろ乃」という基本的に漁師料理のお店。どうやらご店主も漁に出られることがある様子。そう、いつぞやの敦賀のお店を彷彿とさせます。前もって電話を入れてコンニチハー予約していたものですが。えーと、カウンター?あ、料理多いですか、じゃあテーブルで。まずは先付けに【干しエビ】から。

日生ではヨシエビおー、これは昨日のというか、さっきの日生で干してあったエビ。すみませんコレって何て名前のエビですか?「この辺りではヨシエビだけど。山一つ越えたらエビは名前が変わるから聞くだけ無駄よ」と。なるほど納得。多分岡山のがら蝦と同じ物。でも日生ではヨシエビなのですね。これを頭からばりばりと。旨!堪らん旨!

盛り合わせ豪華です乾燥している分だけ味が濃厚。磯の香りで包まれたカルシウムの塊。続いては【盛り合わせ】。いわゆるオードブルですね。先ほどのヨシエビのボイル、ワタリガニ、蛸、穴子入りの卵焼き、なぜか蒸し鶏。そして小魚の南蛮。エビは足以外は全部喰う、旨い。このエビは旨いなぁ。でワタリガニ。実は私苦手なの。

石首魚の空揚げ何が苦手かというと食べる場所がよく分からない。まごまごしているとご店主自らバラしてくれました。わははは手取り足取り(蟹の)。喰う、旨い。なるほどコレは旨いわ。特に味噌と卵を絡めると至福の酒の肴。が、残念ながら地酒は置いていないとか。しまった、前もって電話でお願いしておくべきだった。しばらくビールでいきましょう。

下足の刺身!で小魚の南蛮ですよ。これは?ダイチョウ。えー聞いたことがない。あ、ヒイラギですか。なるほどそれなら知ってます。このダイチョウが旨いの。頭からぺろりと喰える南蛮漬け。いやぁこれはいい!次回は日本酒持ち込みする勢いで、って既に再訪決定ですか、そうですね。さてさて、ご機嫌なところで次の料理。

刺身盛りは地の魚【イシモチの空揚げ】です。あのね、これとビールは永遠の恋人じゃないの?と疑いたくなるほどの相性の良さ。これは旨いわ。さらに【ゲソの刺身】なんて、まぁ。これを七味マヨネーズ醤油で。まさに漁師料理の神髄。旨い旨い。これは幸せな刺身じゃあないですか。そして、いよいよ今回のお目当てがやって来ることになるのです。

透き通ったカレイの刺身【刺身盛り合わせ】。まぁ漁師料理ですからこれは予想の範囲内。内容がイカ刺し、カレイの姿作り、これも格別珍しい訳じゃない。穴子の刺身。生の穴子の刺身。おおおぉー!そしてシャコの刺身。おおおおおおおぉ!生のシャコですわ!これこれ!これが食いたくてここまでの道のりを越えてきたんです!早速喰うぜ!

コンニチワ、ボク蝦蛄です穴子、旨!旨すぎ!カレイも透けるような身の美しさ、つか本当に下が透けているわ。これは旨い。シャコ。もうね、先日の岡山でのシャコの酢の物でも感動しましたがこれは飛んでもない旨さです。のたうち回る旨さ。伊勢エビや車海老の特上の刺身よりももしかしたらこちらの方が旨いんじゃない?少なくとも私の舌にはドンピシャで合うのです。

穴子をタレで、酒の肴あー、幸せ。これ以上にない幸せ。新しい味覚との出会いほど幸せなことはない。「反則じゃけど」とツメのところの身までいただいて、丸ごと食い尽くし。【穴子のタレ焼き】で余韻を楽しみつつ大満足なのです。さて。そろそろ〆に入りましょうか。先ほどの刺盛りで途中退場したカレイの中骨が帰って参りました。【じゃこそーめん】として。

じゃこそうめんは海の味メインは先ほどのカレイ。そしてダイチョウ等の小魚と素麺。温かいから敢えていえば煮麺ですね。これを頂きます。基本的に小魚は出汁用らしいのですが、意地汚く御料人様と二人してしがんでみたり。あー食べにくいわ。やっぱり南蛮で骨まで喰うのがいいですね。ということで軽く完食。「白いご飯は食べる?」と質問に対する返事はこれ。

握り盛り【日生の寿司盛り】です。ヨシエビ、トビウオ、タコの握りと穴子の巻き寿司。あ、途中やっぱり欲しくて冷酒お願いしました。白鷹(西宮のお酒)だったのが何かの因縁でしょうか。でさっくりと完食して本当の〆に【ワタリガニの味噌汁】をいただいて御馳走様でした。いやー大満足。つぼ網漁の地の魚を心ゆくまで堪能してしまいました。

ワタリガニは出汁ですこの後お土産に干しエビを大量にいただいてしまいました。そしてお土産。自分達への。【穴子の棒寿司】です。これがまぁ凄いことに。何が凄いかというとご飯の量。普通は棒寿司って魚の大きさよりもやや小さめでしょ?これご飯の方が余裕でデカイ。つか炊き込みご飯なんだけど二合以上あるよね、これ。

みっちりと詰まった穴子の棒寿司でも恐ろしく旨かったことだけは確かです。そういえばにぎり鮨もシャリが多かったわ。結局同日の夕飯となった棒寿司に日生の心意気を感じながらこの旅もようやく終わりました。帰りはJRの在来線で一時間少々。案外近いことを確認して再びこの店に来ようと心に決めるのでした。そう、このすぐ近所にカキオコ、エビオコの店があることもチェックポイントです。

次回はハシゴを覚悟の寒河への旅となり
そうです。

二人でどこまで喰えるのかは疑問ですが。

今回お店:お食事処 ひろ乃
岡山県備前市日生町寒河3901-1
TEL.(869)72-3719

7 comments to “西に旨いものあると聞けば〜その弐〜「お食事処 ひろ乃」”
  1. >ぜんちゃん
    日生に行くなら、朝:日生→昼:寒河というのがオススメ。
    帰りに途中下車で赤穂や姫路でも遊べますよ!

  2. 岡山のシャコはたまらんですなー。
    やはりこの時期冷たい魚にもそそられます。
    その写真もなんたる透明な美しさ・・・

  3. おはようございます。 ご来店ありがとうございました。
     また 上手でない ブログ見ていただきありがとうございます。
    かなりしっかりとした ブログですね。
    私には とてもできません。
    当店の事 書いていただきありがとうございました。
    でも 少しほめすぎのような気がします。
     
     これからもよろしくお願いします。 
    どうもありがとうございました。

  4. >あんまやさん
    穴子絶品でした!
    もう一度行きたいお店です!
    >フジワラさん
    シャコ、最高でした!
    生って素敵(笑)
    ヒラメも美しく美味しかったです。
    >ひろ乃さん
    大変お世話になりました!
    まだまだ褒め称えたい気持ちでいっぱいですので、また食べに行かせて頂きます。
    季節の魚を楽しみにしています!!
    追伸:大丈夫です、エラーじゃありませんでした(笑)

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