こういう贅沢は嬉し恥ずかし「日本料理 しげ松」

Is your name Tom?(あなたの名前はトムですか?)No, I am a hangover.(いいえ、わたしは二日酔いです。)というくらいの宿酔。あまりの辛さに泣きそうになりながらお仕事。そこへ朗報。縁あって、「日本料理 しげ松」へと行く事になりました。いやっほーーー!


可愛らしい器地元の方ならご存じかも知れませんが、大変に良いお店。お料理もお値段も。ということでウキウキなのです。早速、案内されて。白木の一枚板のカウンター。ああ、素敵。膳の用意もそれだけで期待感で心が満たされるのです。ええ、昨日の立ち飲みで宿酔になった事などもう今は昔のお話なのです。

素敵な先付けまずは先付け。柿の白和え。器は柿の実を模してあり可愛らしいのです。頂きましょう、ええ、いただきます。あう、胡麻の風味が堪らない。取り敢えず、喉が渇いたのでビールをいただいておりますが、既に日本酒が恋しくなっているというダメっぷり。これは堪りませんわ。幸せが口腔内を支配する。

八寸。見事に秋を盛りつけて続いての八寸。見ての通りの皿そのものが秋なのです。銀杏や栗、そして子持ち鮎。白和えと煮こごり。どれも非常に旨い。いや、ここでは旨いというよりも美味しいと表現しておきましょう。料理そのものに凛とした風格がありますね。一つ一つの料理の説明も聞くのですが、食い意地がそれを記憶してくれない。

素敵なお銚子堪らず日本酒を。櫻正宗を冷やで。このお銚子がまた愛らしい。ひょうたん型のお銚子は、酒を注ぐたびに「くぴくぴ」と音を立てるのです。うーむ。良くできているなぁと感心しきり。さて、そんなことを感心している場合じゃない。続いてのお料理がやって来ます。お、椀物ですか。さてさて。

牡蠣の真丈は人気メニュー牡蠣の真丈ですか、これは美しい。牡蠣のワタでうっすら緑色の真丈。今冬最初の牡蠣は真丈でいただく事になりました。では。おふう。旨い。これは旨いわ。牡蠣の濃厚な旨味が柔らかく真丈となって、澄まし汁に実に旨くとけ込んでおります。ああ、幸せだわ。先日来の冷え込みで弱った身体に実に優しい。

戻り鰹の季節ですそして、ここで魚。まずは戻り鰹のタタキを。美しいまでに見事なタタキにニンニクスライスと茗荷が実に合う。ポン酢の清々しいまでの味付けで、幸福の絶頂を迎えるのです。旨い、旨すぎ。もうね、一口でわっつりと頂いちゃいますよ。これは堪らないですわ。よーし、この調子でお造りもいただいちゃいますよ。

造りは器も見事です本日の造りは、車海老、剣先烏賊、鮃の三種盛り。これを醤油か雪塩でいただきます。まずは海老。ブリブリの身の甘味は塩と格別合いますね。スダチを搾って頂けば、得も言われぬ旨さ。これは鮃もイカも同じ。素材の旨さ爆発。で、せっかく二切れずつあるんだからともう片方は醤油で。うん、当然こちらも旨いです。

イクラの贅沢さここで口を変えるのでしょうか?イクラせんべい。揚げたてのせんべいにイクラをたっぷりと。「イクラで湿気る前に食べてくださいね」と聞き終わる前にパクリ。喰う、旨い。堪らんぞこれは。日本酒に合いますよ、といわれるまでもなく、つつーーっとお酒が。あ、すみません、お酒のお代わりをお願いします。

鰆の旨さは異常焼き魚は鰆の西京焼き。脂の乗った鰆を香ばしく。ついこの間、贅沢な鮭を喰ったせいで、割と魚に淡泊だった訳ですが、これは旨い。まさに酒と肴の相性ってヤツですね。魚の脂ってのは何でこうもさらりと口の中で広がって、それを酒で流し込む時の快感が素晴らしいのでしょうか?ああ、極上の感覚。

河豚の唐揚げは絶品そして揚げ物は河豚です河豚。はぁ?河豚の唐揚げですって?しかもいわゆる口の辺り。大体が牛でも魚でも顔周りってのが一番旨いじゃないですか?牛のツラミ、鶏のセセリ、魚だったら目玉とか頬肉とか。河豚だって当然、この食べにくいところが旨い。もうせせり尽くしてやりました。その身のひとかけらも惜しいと言わんがばかりに。

炊きたて炊き込みご飯そして最後はお食事。いわゆるご飯で終わります。今回の炊き込みご飯はシメジと里芋の炊き込みご飯。あれ?どこかで聞いたな?と思ったら先週自分で作ってました。とはいえ自炊と料亭では味に雲泥の差。というか、土鍋で蓋を取って頂いた段階で歴然と旨そう。うーん、頂きますよ、ええ。

上品に盛って頂きます煮物の小鉢には蕪、南京、餅麩に海老芋。漬物も当然。早速いただきます。うわ、この香りがたまんねぇ。出汁の旨味をしっかりと吸って土鍋で炊き上げられたご飯は最強だわ。煮物も上品で、炊き込みご飯の邪魔をしない。もうね反則。これ以上の何を求めるのという秋一杯の炊き込みご飯。旨ーー!

こういう小鉢に感動です赤だしもいただいていおいよラストのフルーツで〆。満足。大満足。まぁ当たり前ですが、二人で土鍋一杯のご飯は食べ切れませんでした。つーか、喰えない訳ではなくて、ほら、ね?明日のためにお持ち帰り。ええ、本日の昼食にお弁当代わりの炊き込みご飯。一日経っても旨いのが素敵。ということで御馳走様でした。

漬け物も美味しくいただきましたやはり、日本人ですからたまにはこういう「完全な日本のおもてなし」みたいなお店に行きたくなりますね。もっとも、お値段的にはなかなか。こういう機会でもなければ敷居は非常に高いです。前日の立ち飲みのように、別の意味でのリラックスと旨く組み合わせていかないといけませんね。

どう考えても立ち飲みのピースの方が数が多い訳ですが。
ええ、世の中には懐具合という素敵な言葉があるのです。

今回のお店: 日本料理「しげ松」
兵庫県神戸市中央区中山手通1-26-1バッカスビル3階
TEL.(078)272-0055

2 comments to “こういう贅沢は嬉し恥ずかし「日本料理 しげ松」”
  1. しめじご飯が強烈に食べたいです!!
    翌日冷めた炊き込みご飯をお茶漬けに!!!
    どうやら当家ではワタクシしか食べませんが・・・。
    翌日の冷えた炊き込みご飯ほど美味いもんはナイと思います。
    さすが料亭。
    目で満足ですね!

  2. ああ、炊き込みご飯茶漬けですか!
    それは旨そうです!
    出来れば鰹の一番出汁でお願いします。
    贅沢ですか、そうですね(笑)
    お値段以上に楽しませて頂けます。
    やたらと緊張しているチキン野郎ですが(笑)

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