北からの便りはいつも旨いもの

先週末に我が愛する御料人様に一本のメールが入りました。北海道は釧路から。何でも、時鮭(ときしらず)の季節がそろそろ終わりに近づいているけれどもいりますか?と。こ、これは、即答。必要です。喰います。
穏やかな顔の時鮭で、その後のやりとりの末に、一尾4kgオーバーの時鮭がやって来る事になりました。当然ですが、一尾丸ごとです。捌けません。こういう時に役に立つ仲間が私には居るのです。ええ、普段はダメニンゲンなのですが、こういう時には昼行灯の衣を脱ぎ捨てて助けてくれるのです。つーか、喰いたいだろ?ヨロシクね!と投げっぱなしジャーマンなのです。
デカイです取り敢えず、我が両親が営むお好み焼店を、定休日という事で接収。ほら、翌週が父の日でしょ?なので「プレゼントを買いに行きましょう!」と呼び出した末に巧い事言いくるめて店を借りました。外堀内堀を埋めるだけでなく、天守閣までエレベーターをつけてから攻め込むという悪辣な方法で場所ゲット。
熟練のワザさて、色々と準備をしまして、包丁と捌き人を待って、いよいよ鮭のご開帳。デカイ。自宅で計ってみたところ、4.4kgでした。見事な時鮭。まずは鱗をおろして、三枚におろして、と手順を踏んでいく様を傍観者。だってなにも出来る事がないんだから。ちゃくちゃくと食い物へと姿を変える北海の怪物。
時鮭の肝。焼いて喰いましたといいながら、その御尊顔は実に見目麗しいのです。何ていうのかな、そう、穏やかな顔なのです。新巻鮭の険しい顔でなく菩薩様のような。これは実に旨そうだ。脂もしっかりと乗っている。まるで職人のように手際よく捌いていくやっさんに見惚れながら、こっそりと鮭の肝をゲット。ほほう。これはこれは。このまま喰ってやろうか!
美しき刺身さすがに生の鮭の内臓はやめた方が…ということで後で焼きます。そしていよいよ刺身へとその姿を変えます。ちなみに、それまでの間に、持ち込まれたソーセージや漬物などですっかりと酔っぱらっておりますが。持ち込まれた酒の量が半端じゃないから。日本酒やらスパークリングワインやら、つぎつぎと空いていくし。
握って頂きましたそして我が家で炊いて持ち込んだ米でにぎり寿司を作るおこづかい帳さん。うは、いよいよ本格的に一尾喰うのね。もうここからは訳分からない。鉄板と七厘と刺身と握られるのとが同時進行。あちこちに顔を出しては摘んでいくのがやっとという混沌(カオス)なのです。が、この時鮭の旨い事旨い事。
ちゃんちゃん焼がっつりと脂が乗った鮭の旨味はただ事じゃない。旨、旨すぎ。ふと見ると鉄板ではちゃんちゃん焼が始まっておりますよ。いやっほう!酒酒!酒呑むぜ!鮭喰うぜ!旨!とまぁ、この辺りからどんどんと記憶がやばくなっていくのです。通常の生活でさえ記憶力にいたって問題がある酒呑みなのに、この混沌の中での呑み方では…。
なぜかお好み焼ということで、ふと気が付くとキャベツを刻んでおりました。なんでもお好み焼を焼くそうです。あれ?そういう話だっけ?まぁいいや。とまぁ本当に酔っ払いの群れと化しておりました。その後も色々とあったようですが、詳細はよく分かりません。なんか皿が割れていたような気がしますが…。
うやむやのうちに終了。お疲れ様でした。料理番の皆様ありがとうございます。次回も旨いモンが手に入ったアカツキには集まりましょう。

次こそは酒を控えて記憶を残しておくように心懸けます。
翌日は予想通りヤクタタズでした。

5 comments to “北からの便りはいつも旨いもの”
  1. 日曜日のお話

    やっと、日曜日のお話にたどり着きました(笑)。
     土曜日の呑みすぎと、日曜日も娘を迎えに行かないといけないという理由から参加を躊躇していた「まりさ…

  2. >おーちゃん
    魚も焼きますよー(笑)
    >おこづかい帳さん
    マジ旨かったです、お疲れ様でした!
    次は…、え?秋に鮭児?
    それは恐ろしすぎます(笑)
    >びわんちゅさん
    鉄板も焼きます(笑)
    なぜお好み焼を焼いていたのかが分かりません…。

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