北陸で旨いものを考える 〜金沢に立つ編〜

昨日の酒は旨かった。そして清々しい朝に、死体が一つ。私、死体。溺死体(死因:酒に溺れた)。鉛の身体。以前の鋼の身体が鉛の身体に。重い、重い。でもホテルのチェックアウトはやって来ます。死体一丁放り出し。
同行者は所用でここで別行動。もはや鉛の溺死体となった私に出来ることは、公園のベンチで寝ることだけ。もう、いきなり熟睡です。あー富山の木陰は涼しいな。という体たらく。2〜3時間寝ていると、なにやら遠く方でごろごろごろと怪しげな音。よく見ると雷ですよ、雷雲ですよ、きゃーー。駅ビルへと避難するのです。
で、涼みつつも立ち読みしたり、便所を借りてゲゲゲのゲ、夜は墓場で運動会、だったりしながら再び同行者と合流。特急にて次の地である金沢へと向かいます。向かいます、あれ?駅の張り紙。「豪雨のため電車が止まっています」止まっています、私の思考も。
あー、あの雷雲はこちらに来なかったのに、アチラで悪さをしていたのですね。こりゃ参った。どうしようと思ったらちょっと遅れているけれど特急は走っているとのこと。同行者様が聞いて来てくれました。もう、鉛の身体と脳味噌の溺死体ではそんなことは思いもよらず。
ようやく約束の地・金沢へと向かうのです。ええ、次に待ちかまえる未知なる味のために。きっと富山にはなかった素晴らしい魚と肴に会えるはずなのです。あー、嬉しいな、どんどん呑んで食べるぞ。うえっぷ。
明らかに乗り物酔いではない酔いっぷりで金沢の地に立ちます。取りあえず、厳しいまでの日の光の中、ホテルを目指します。何とか涼しい日陰で休みたいと、私の身体の中に巣くう酒の虫たちがざわめきます。ざわざわと。
今回のホテルは実にわかりやすい立地にありました。もうね大通に面しているのですよ。なもんだから直射日光避けられず。酒と日差しに干されながらぼろぼろと歩くのです。ようやくたどり着いた頃には既にボロ雑巾の身体に成り下がっていました。あ、溺死体からいえば成り上がりですか。
取り急ぎ水分の大量補給をして、1〜2時間柔らかいベッドに横たわります。これでようやく鉛が剥がれ落ちました。夕刻17:00を待って金沢の味を求めて旅立つことにします。

相変わらず半死人の身体ではありますが
まぁ、日本酒は控えることにしましょう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)