花の東京旨物行脚〜その1〜おフレンチで夕食を

今回も東京旨いもの行脚、実に楽しんで参りました。いつものようにいつもの如く、特に観光やイベントなどもなく。最近あれですよ、イベントってのは旨いものを喰うことなんじゃないかと思い始めましたね、ええ。ひたすらお店を探して歩いているのが一番の楽しみ。

ということで、出発は金曜日の夕刻。仕事も早く切り上げて。適当に発泡酒を買い込んで、さぁ出発。で、同居者様(新呼称は現在検討中)が、直前の仕事が明石だったということで「玉子焼」を持ち込み。うれしい。実にうれしい出発なのです。

ま、玉子焼そのものは移動の為にすっかりと立方体になっていましたが、出汁きっちりついてますから缶ビール(四時過ぎですが)で美味しく美味しく頂くのです。今回のお持ち帰りは「まるまる」で。このお店、以前店内で食べたのですが、実に美味しく。しかも駅近くということでお持ち帰りに最適なのです。とまぁ、実に幸先のいいスタート。これは今回も楽しい旅になりそうですぞ。

今回のホテル「ラフォーレ東京」に到着。あ、いきなり到着したのは、その途中でビールくらいしか飲んでいないから。基本的に飲み喰いしない場合は省略されることになっているのです。申し訳ないことです。いや、元よりここを見てくださる方はその方がいいような気がします。

で、ホテル。広い。リラックスできる。接客すばらしい。部屋もきれい。居心地最高なのですよ。すっかりとリゾートホテルにやって来たかのような錯覚。品川駅の雑踏から、いきなり隔離されたかのような静けさと落ち着き。

本当は、もう一度駅の方に行って何か食べましょう、という予定だったのです。が。そんな疲れることがいやになってしまう贅沢空間。なので、ここは一丁奮発して(奮発するのは財務省様)ホテルのレストランでご夕食を頂くことになりました。もうね、おフランス料理なんて何年ぶりなのかと。いわゆるシェフのお薦め季節のコースなどを頂きましょう、そうしましょう。

お料理はスープから。コンソメスープ。松茸とスダチのコンソメ。これ旨いです。松茸の香りはしっかりと、それでいてコンソメがしっかりと受け止めています。まぁさすがに松茸そのものの食感を楽しむというところまではいきませんが、それでも十分幸せを享受できます。うん、旨い。

さっきから、後ろの席の方から「ちりん、ちりん」という音が聞こえているのが、このコンソメの入れ物であることがようやくわかりました。なんかね、風鈴のような質感。フレンチというよりは和食のようなイメージなのです。

続いての料理はロブスター。これをレモンの酢漬けのようなものと一緒に頂くのですが、これも上品な味付け。フレンチというと生クリームばーーん、バターばーーん的なイメージだったのですが全くそんなところはなく、実に淡泊で美味しいの。聞いてみると、シェフは十数年日本で暮らしたフランス人。和食の要素を取り入れているとのことらしいです。

もともと洋物のエビというのは得意じゃないのです。特に産地が遠いものはどうしても冷凍なので、その扱いが悪いと生臭くなってしまいます。んが、ここではそんなことは一切無く。実に旨い。まぁ普段この手の魚介類に接することが少ないので、これがどのくらい旨いかはわかりませんが、少なくとも私には溜まらんわけですよ、ええ。

続いてはカサゴと水茄子。これね、旨いわ。特に水茄子はしっとりと、それでいてしっかりと下味付けがワインをどんどん呑ませるのね。遠慮などという言葉とは一番無縁な私でさえ、ちょっとは遠慮した方が、と思うくらいがふがふ呑む。

カサゴの方も美味しいのですが、如何せんスープに旨味をとられたというか。いや、旨いんですけどね。でもどうしても茄子の方が旨味を吸いきった感があるんですよねぇ。いやいや、それでもワインは無くなるんですが、いつものように。

ここでメインディッシュの前に口を変えるとかで巨峰のグラニテ。シャーベットですか。ほう、これは確かに口が変わります。一気にリフレッシュ。ですが、これまでのメニュ−そのものが、フレンチにしては非常に淡泊なので、必要ないかもしれないですね。

いや、旨いんですが。普通に旨いんですよ、これ。きっとこの次のメニューに対する布石になっているんですね。いやいや、メインを楽しみにしようじゃないですか。というか、これって焼肉のコースの場合でもいいのかも知れないですね。というのも塩からタレに移る場合、塩でホルモン→赤肉(霜降り)となってタレに移るのですが、どうしてもカルビ・ハラミやロースとなるために、サシ→サシとなりがちです。うん、口を変えるというのはいいかも知れませんね。検討しましょう。

さて、ここでいよいよメインディッシュ。松茸、エビ、魚と来てとうとう肉。といってもピジョンだそうで。鳩肉ですか。これとフォアグラをキャベツで巻いてパイ包み。うほ、いいですね。この間焼鳥を食べたときに、久しぶりに雀を頂きましたが、たぶん鳩は初めて。

いや、そもそもフレンチ自体が滅多に食べないですからね。生まれてこの方数えるほどしか喰ってませんよ。となればそりゃあ初めての食材も多いというものです。初めてってのは楽しくていいですね。うきうきと頂きましょう。

そして、パイ包みのほかに腿肉を茸と蒸し焼きしたもの。こちらの方も実に旨そう。ってか、明らかに旨そう。で喰ったら旨い。自分はやはり焼いた肉が好きなんですね。これはもう誰憚ることなく言いますが、焼いた肉最高!なのですよ。

まぁなんと言いますか、牛でも豚でも鶏でも、そして鳩でも焼いた肉は実に旨いのですよね。肉ってやつは焼くためにあるんじゃないかと。生も旨いです。蒸しても、茹でても煮ても、そりゃあ旨いですが、焼いた肉にゃあ敵いません。私の中ではね。

で、パイ包みのほう。こちらもフォアグラの濃厚な味とピジョンの癖のある旨味が実によい。旨い。人によっては好き嫌いがあるかも知れませんが、私には実に旨い。パイ包みにありがちな「匂い」はありますが、肉そのものは旨い。

これはあくまでも想像ですが、ピジョンって真空パックされて空輸されているのでしょうかね?そのためなのか、独特の「匂い」があるのです。で、それがパイ包みで逃げないために余計に「くせ」が強いのかも知れません。というのも、腿の方は全くその匂いが感じられなかったから。

いやぁしかし旨い。どどーーっと一気に喰ったようですが、実は結構料理と料理の間があるのです。これが、普段の自分たちのペースなら、20分で喰い終わってますね。ってくらいあっという間に。ワインも同じ。で、デザートとなり。
これが、もうね、個人的に最高と言っておきます。ピスタチオのデザート。これ堪らん。ピスタチオ好きには卒倒しそうなくらいの旨さ。これにオレンジのシャーベットが乗っかり。旨い旨い旨い。

最近は甘いものが旨くて旨くて…。そんな中、これ最高。フレンチのデザートって本当に甘すぎる印象があったのですが、これ無茶苦茶に旨いですよ、旨い。もう、旨いしか言えない。むしろ、旨いしか言わない。
とまぁ、いきなりホテルででぃなぁという贅沢。いやいや、ご馳走様でした。さて、明日は何を食べに行こうかと。そんなことを考えながら就寝するのです。

基本的に寝ても起きても旨いものを求めているようですね。
基本というか全てがそれですか、そうですか。

今回のお店:フランス料理「LE CORDON BLEU」
東京都品川区北品川4-7-36 ホテル ラフォーレ東京 1F

10 comments to “花の東京旨物行脚〜その1〜おフレンチで夕食を”
  1. 美味しそうですね、フレンチ
    相変わらず、面白い文章を楽しませて頂いていますが、
    肉がらみの所に来ると俄然!力が入って切れ味が
    増しますね! さすが肉食の民!

  2. おがちゃんと、こまつさんと、その他でお総菜食べ放題飲み放題してた頃ですね。
    おがちゃんがモテモテだったとだけ記しておきます(笑)

  3. うう、フレンチのフルコース美味しそう。。。。
    前半は和食の要素も取り入れたメニューなのに
    後半ガラリと様子を変えるところが凄いですねぇ。。(ため息
    見てるだけでもお肉堪能できそう。。
    こりゃワインが進みますよねぇ。

  4. >おーちゃん
    そりゃあ、たまには(笑)
    旨かったよ。
    >ぜんちゃん
    鬼とでも魔神とでも呼んでください…。
    >アマグリさん
    本当に、いつもとは大違いですよ。
    もう、ビックリです。旨かったですよ!
    >やっさん@鳥頭さん
    ええ、肉。肉ですとも(笑)
    普段食べない肉は興奮しますね。
    >yoshi
    食べ放題も捨てがたい…。
    >おきらくきれこさん
    前半は非常に繊細、後半はどかんという感じで大満足でした。
    我慢してワインは一本にしておきました。
    オ・ト・ナでしょ?(笑)
    >骨なしさん
    そうなんです。案外喰うんですよ。
    今度お店で麺を食べるところも見れますよ(笑)
    きっと伺いますので。

おきらくきれこ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)