休日の明石を散策する。

本日は日曜日。日頃の疲れを癒すべく、ゆっくりとしていたいのですが、休みの日にしか出来ないことがあります。家中の掃除などは、先週の利き酒で壊れたせいでしばらくやっていませんでした。仕方なく、朝からお掃除。
そんなこんなで朝食の時間が中途半端になり、昼飯どうしたものでしょうか、という塩梅になりました。で、ここでふと思ったのが、夕飯の買い出しをかねて明石で玉子焼(明石焼)を食べようではないですか、という名案。
さて、それでは早速参りましょう。電車に揺られて(ま、実際にはまたまたJRの事故で遅れてましたが)あっという間に明石着。今回は以前から美味しいと教えられ、目をつけていたお店を目指します。
帰りに買い物に行くつもりですから、魚の棚をぷらぷらと覗いてみましょう。そしていつもの通り道。一度いってみたいと思っている寿司店の前を通りつつ。やはり今日もいっぱいかな?あれ?閉まってる。ほう、14:00〜16:00までは休憩ですか。どうもこのお店とは縁がないようです。
魚の棚を抜けまして、ぶらぶらと歩くことしばらく。途中、フィリピンバナナ専門店や、かなり魅惑的な佇まいの韓国系のお店など見ながら、次回は夜に来たいものだと同行者様と。
さて、つきました。今回の目的「ふなまち」さんです。このお店、地元では有名なお店だそうで、ってか私が知ってるくらいですから、普通に有名ですわな、ええ。という訳でおじゃまします。
先客様もいらっしゃいますが、お店は10人でいっぱいになりそうな、そんなこぢんまり感。お店の方に柔らかくお迎え頂き、注文は「玉子焼」を。そしてビール。今回はガッツリ頂くのではなく、軽く間食気分ですので一人前(20個500円)を二人でいただきます。
お店の様子を見ていますと、焼手の方はどんどんと焼き続けています。いや、お客は私たちと先客様が二名の計四人。なのに、どれだけ焼くのか、焼き置きかな?と思っていましたが、とんでもない。先客様の追加注文、そしてお持ち帰りが次々と。
なるほど、これは納得。実に地元密着繁盛店です。と、やってきました玉子焼。ほうほう、これは。やや小振りで焼き目も綺麗。胡麻油の香ばしい香りが食欲をそそりますね。って、冷静に書いてますが、一気に喰らい付きます、いつものように。
このお店、出汁が冷やしてありますので、熱い玉子焼をどんどんと食べることが出来ます。以前に食べた「お好み焼き道場」では出汁は常温。出汁の香りを楽しむには常温がいいと思っていましたが、こうやって熱い玉子焼をどんどんと放り込むなら冷えていても暖まりますから有りですね。
ってなことを言っている間にあっと今にごちそうさま。はっきり言って、一気食いですな。この香ばしさと出汁加減が実に絶妙。ズバリ、現在一押し、暫定日本一ですね。いやぁ、旨かった。
さて、目的は果たしましたし買い物に行きましょうか。ここから魚の棚まで戻りましょう。が、ですね。そこそこ距離があるのですよ。歩きながら先ほどの玉子焼の旨かった感想など話していると、もう一軒行ってみたくなるのです。本日、玉子焼のハシゴに決定。買い物は次回に延期です、といういつもの強引さ。目標は三軒で。
さて、そうなると次のお店を考えましょうか。実は、2月9日の肉の日の関西焼肉.comいかりんさんとの合同企画で、明石焼の話が出たときに聞いていたのです、旨い店があると。それならば、とそのお店に向かいましょう。
そのお店は「いづも」さん。お店は昔ながらの大衆食堂っぽいのですが、メニューは「たこ焼」と飲み物のみ。この潔さが堪りません。お店にはいると「いらっしゃいませ、何人前?」というお出迎え。いや、素晴らしい。
訊くと一人前は15個。ならば一人前を二人でいただきましょうか。但し、人数分より少ない場合は出汁(100円)追加だそうです。ま、いいでしょう。それも道理かも知れません。
で、やってきました「たこ焼」。こちらのお店ではたこ焼ということですから、そう呼ばせて頂きます。形の方はややいびつ。でも玉子の量はしっかりとありそうです。出汁の方が熱い(やや沸騰気味)なので注意深く食べると、ふむ、これはこれでなかなか。
出汁の味が甘く、タコ自体に味付けしてあるのか、全体的に味は濃いです。でも美味しいじゃないですか。はっきり言って、このお店でビールを頼めばよかったとプチ後悔しつつごちそうさま。出汁と合わせて二人で610円。満足。
こうなると後一軒はどこへ行きましょうか。再び魚の棚に戻って参りました。と、ですね。時計に目をやると時間は午後4時15分。はて、この時間。もしやと思ってすすすと進んでみます。おお、店が店が開いてるよ。そして磨りガラスの向こうを覗いてみると、カウンターには人がいない。やった!
というわけで、ここ数年越しに片思いだった寿司店へとうとう入ることが出来ました。いやぁ、嬉しいなぁ。早速旨いものをいただきましょう。と、まずはお通し。フグ皮なんかをつまみながら、何にしましょうか。
まずは同行者様のご希望で貝柱を造り。軽く炙って塩でいただきます。って、これ、旨、旨。何これ?貝柱。そうですね貝柱。ああ、失敗したよ。ビール頼んだよ。これは日本酒だね。どう考えても日本酒だね。
貝柱の甘みが、炙ることでじゅっと浮き出た感じ。そこに軽く塩してあるから堪らん。これ、温澗の甘めの日本酒に合うだろうなぁ。四時という時間を意識しすぎた私の失敗。ま、ビールでも十分に旨いんだけどね。

続いては「蒸あな」を握って頂きます。あれですよ、蒸あなってのは個人的に握りが好きなんです。あのね、あれ。シャリと蒸あなが口の中でとろけるようにほどけていく感じ?あれが好き。だから握りでお願い。
見ていると、穴子を軽く炙ってますよ。おお、これは、絶対に旨いぞ。出てきた蒸あな、うわ、旨そ!「溶けますよ(笑)」といわれて口に運べば、ああ、ほろほろと。口の中で本当に旨さがほどけていきます。<旨>蒸あなサイコウ!超絶品!!</旨>と叫ぶのです(心の中で。迷惑ですから大声は)。
そして続くのです宴。今日のいいのは何ですか?ヒラメ?おお、じゃあそれを、え〜と造りでお願いします。ってんでやってきた皿。うわ、何これ?ヒラメ?そりゃそうだ。そうじゃなくてこの横に付いているのは?肝ですか、ほう。そして胃袋?胃袋ですか!
へぇ、これはすごい。肝ってのも珍しいですが、胃袋って。これは早速いただきましょう。身の方もこれ、裏表になっているのでしょうか?少し味わいが違いますね…、って旨、何?全然淡泊じゃないよ、白身なのに。
身の方にしっかりと魚の甘みが出ていますよ。これはいい!純粋に旨い!いやぁさすがは魚の棚にあるお店。素材からして旨いわ。というところで肝、頂きましょう。ほう、ねっとりと、それでいてシンプルな味。本当に、本当に、何で日本酒が無いのか?え?飲んでもいい?いや、今日は自分の選択ミスを悔やみながらビールだけにしておきますよ。
で、次は胃袋。ははぁ、コリッとした食感。これはおつですねぇ。やはり焼肉でもそうですが内臓はどれも旨い。牛も魚も捨てるところなんぞまるでないのですね。これはビールに合います。しっかりとしたお味。うん、この部分だけ私の選択成功。
とまぁここまで食べ進みまして。さすがに腹も膨れてきました。玉子焼(明石焼)も喰いましたしね。なので最後にいただきましょう、赤貝。あのね、ネタケースに燦然と輝いているのですよ、貝付で。これは食べるでしょう?えっとお造りで。
出てきたのはこれでもかと赤貝。私の人生で、ここまで派手な赤貝は見たことがありませんよ。すげぇの。握りだと何貫分だこれ?ってな具合。でも喰うよ、気にしないよ。まずは醤油を少しと山葵で。だ、だ。旨。これ旨。
もう旨いのは分かってましたよ、ええ。でもね、これはすごいわ。こんな旨い赤貝初めて?みたいな。うん、綺麗に捌かれた赤貝が、非常に、非常に舌の上で踊るのです。旨味とダンス。だぁ、旨ぇよ。
更に肝。これも堪らんですよ。もうね、次回は11:30(開店時間)に店の前で待ってて、しかも日本酒で喰いますよ、ええ、決定です。そのくらいの決意を抱かせる、そんな肝。堪らんよ。で、これで終わらない。赤貝といえばヒモ。
これをね、紫蘇と海苔で巻いているのだけれども。私、紫蘇ってそんなに好きじゃないのです。でもね、これ、これは旨い。この食べ方は旨い。ってか、もうこれで終わりだけれど、終わりだけれども、この赤貝だけで二合は呑めるね。うん、むしろ呑ませろ。
ああ、幸せ。富山で寿司三昧をしてきただけに、しばらくは食べなくてもいいかと思ってたけど、ダメ。やはり魚は旨いわ。うん、焼肉も当然旨いけれども、魚を忘れちゃいけないね。
さて、ちなみに今回はかなり無茶です。蒸穴以外は全て「時価」という。しかも握りじゃなくて造り。こんな恐ろしい喰い方、多分脳内で色々な配線がぶちぎれたのでしょう、旨さのために。それでもお会計は待ってくれないのです。うう、ご馳走様でした。
え?二人で8,000円弱。ほう、これだけの魚をこれだけ喰って、ですか。いや、安いとはいいませんよ。でもね、満足度からいえばフルスロットルです、これ。実は造りにすると量が多いんですよね、このお店。写真を見て頂いたように。
なので次回は四人くらいで行きたいと、そう思うのです。そうすれば、倍の種類が頼めるという目論見です。そして今度は昼間っから日本酒でいただきますよ。

利き酒で潰れたのにまだ懲りていません、この莫迦は。
ま、そこまで無茶呑みはしないつもりなのですが。

今回のお店:
お好み焼・玉子焼「ふなまち」
兵庫県明石市材木町5-12
TEL.(078)912-3508
たこ焼「いずも」
兵庫県明石市本町1-2-19
TEL.(078)912-8120
寿司「出島」
兵庫県明石市本町1-1-20
TEL.(078)912-6908

3 comments to “休日の明石を散策する。”
  1. すごい店を見つけましたね、しかもすし屋で刺身三昧なんてなんとチャレンジャーなてつやさん。
     このHPを見る度に毎回行きたくなるお店が増えて、自分で新規開拓が出来なくなってしまいますよ。

  2. とうとう出島の蒸し穴を食べましたねw
    メインストリートもよいですが桜町方面にも足を伸ばしてみてください
    きっと新しい発見があると思いますよ

  3. >おがちゃん
    そうなんです、旨かったのです。
    そして、刺身ばかり喰うのは危ないことを学びました(笑)
    是非行ってみてください。
    多分、握りならそんなには…。
    >ぜん@板宿さん
    旨かったです、とろけました。
    新年会でこの店の蒸穴の事を話していたことなど忘れてたのですが、店に入った途端に蒸穴を注文したくて仕方なくなりました。
    きっと深層意識の中に擦り込まれていたのでしょう(笑)
    しばらくは明石を探訪しようと思っています。

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