お江戸旅日記08〜田町から始まる物語〜「味処 ぱぱや」

一月以来の東への旅。あ、名古屋までは行っていましたね。名古屋も旨かったですが、やはり東へと向かう列車は魔都・東京まで行って頂きたい。てな訳でお江戸旅日記は始まるのです。当然ですが、非常に旨いものをがっつりと頂いて参りました。今回のテーマは「紹介されるって楽で楽しい」ということになりました(結果的に)。


うひょーN700系金曜日に出発した訳ですが、仕事の方はさくっと終わらせまして御料人様と合流。いつまでも大荷物では動きが悪いのでホテルに放り込んで移動なのです。移動先は田町。欲望という名の山手線に乗り込んで、目的地であるところの田町へと到着。時間的に少し早めでしたので町中散策はいつもの恒例行事。さすがは学生街のお膝元、妙に気になるお店が何軒も並んでおりまする。

天麩羅やもつ煮込みなど、我ら夫婦の琴線を刺激する素敵な呑兵衛横町を見渡しつつ、次回機会があれば行ってみようね、などと平和な会話。これから始まる戦いへの序章とも知らないで。さて。待ち合わせの田町駅改札前無事に今回のメンバー、ながしま&アマグリ夫妻、うたまろ氏と合流。うたまろ友人は遅れそうということで取り急ぎ現メンバー5人で移動します。ええ、目的のお店へと。

田町駅から歩いて数分。あれ?さっきこの辺りを通ったよ偵察がてら。つか、このお店?いや、御料人様と二人して、ここは良さそうだから、今度来ようねと話していたお店。よし行きましょう。ながしまさん御用達のホルモンが美味しいといわれているお店。こんばんわ。おーカウンターに八席の実に素敵なお店。しかもいきなり予約席のプレートを立てて頂いております。

突き出しの大トロ煮付けこのお店、ながしまさんより「お母さんが怖いからね」「くれぐれもご機嫌を損ねないように」と注意を受けていたのですが、急遽さらに一名が参加することになり、怖々お願いしたのです。ま、そこはながしまさんの顔で、仕方ないわね、的な感じでオッケーをいただきました。うん、おかあさん怖いかも。しかし、いったん座ってしまえばこちらのもの。

ポテトサラダも付きだし我ら夫婦にとって「愛想の悪い店なんてあり得ない」と公言するほどの飲食店での受けの良さ、ながしまさんご夫婦の常連具合、うたまろの腹黒さを持ってすれば、あっという間にこのお店も我らのワンダーアイランド。楽し!で、このお店。何がすごいかといえば、そのホルモン(牛)の鮮度の良さ、というか圧倒的な旨さが堪らないのです。

脅威の鮮度のレバ刺基本的に「牛は関西でしか喰いません。旨さが違いますから関東とは」と公言してはばからなかった訳ですが、その思い上がりを根底から覆らせて頂きました。まずね、生レバーの旨さが恐ろしい訳ですよ。はっきり言いましょう。関西の旨いといわれているお店と同等かそれ以上です。ねっとりと旨味がサックリと歯応えが、もう!

隠しメニュー裏レバ刺たまたま私の座り位置がカウンターの中がよく見える場所だったのでじっくりと覗き見していたのですが、そのレバーの鮮度の美しさに感動しましたね。きめの細かいレバー、それを捌いていく訳ですが、私が知っている捌きとは別物なのです。まず、刃物が違う。薄手のナイフのような包丁。これで皮むきをするのですが、それもまな板側からの剥き。おーすげぇ。

ユッケはハラミでこの辺りの素敵さは、ぜひまた次回お店でゆっくりと教えて頂きたいのです。特に、信じられないことですが、生センマイの旨さ、これが大変なことになっております。というのも、過去数年間、私の知る限り日本最高は「くにきや」の生センマイでした。ところがこのお店での生センマイ。信じられない旨さ。どのくらい旨いかといえば、我ら夫婦が絶句するほど。

コブクロ刺、旨!超肉厚のセンマイ付け根は、その鮮度を誇るかのように宝石
のような透明度。美しい。「よそのセンマイは、ウチでは捨てちゃう場所だから」と豪語されるのもよく分かります。「くにきや」の最強に旨い時と変わらぬ旨さ、といえば我々がどのくらい美味しくいただいたかということが分かって頂けるかと思います。本当に旨かった。

牛肉たたき風の旨さは異常!まぁあれです。田町といえば品川にあります東京都中央卸売市場食肉市場からも程近く、屠場からの新鮮腹出しなホルモンが入ってくるのですね。そして完璧な職人の手捌き。見目麗しく、そして旨いのは当然といえば当然ですか。あ、もう、あまりの興奮に個々の料理について書くの忘れてました。一気で申し訳ないですがご紹介だけ。

イヤリングは豚の耳突き出しは「マグロ大トロの煮付け」と「ポテトサラダ」。この煮付けは我々のためだけに仕込んで頂いた逸品。驚きの旨さ。勿体ないという気もしますが、江戸っ子の心意気ってヤツですね。「レバ刺」は胡麻油ではなく食べる分だけ自分の好みで塩をふる食べ方。「裏レバ刺」は隠れメニュー、というか常連さんだけのメニューだそう。

牛もつ煮込みながしまさん&アマグリさんのお陰でいただけました、感謝!なのです。で、これの味付けが、ユッケ風なのです。過去、ポッサムチプでレバーユッケを頂きましたがよく似た感じ。これがまた非常に旨いのです。「ユッケ」もありました。このユッケはハラミのユッケ。というか、お母さんに聞いても「肉のことは知らない」と素っ気なかったのですが、こっそり板場を覗いていたので多分間違いないでしょう。サガリかも知れませんが。

センマイ刺!堪らん旨い!「コブクロ刺」は豚のコブクロ。こちらも見た目よりも随分とアッサリ。旨いのですわ、これが。ビールでは勿体ないので乾杯の生ビール(大)を呑んでからは日本酒を燗で頂いておりました。これに実に合うのです。そして「牛肉たたき風」が絶品。その見事なレアさ加減に度肝を抜かれる。”たたき風”というのは、きっと直火で焼いた本当のタタキではないからということでしょうか。

美少年。男にしか分からない心の痛みネーミングでいただいたのが「イヤリング」。豚のガツ?とか思っていたら豚の耳でした。おーミミガーの素ね。これもアッサリこりこりと実に旨い。「牛もつ煮込み」は当然いただきます。この手の煮込みは酒がすすんで仕方がない。すみません、お代わりお願いします。ネーミングといえば「美少年」。これは気になる。ある程度想像できますが。

次回は必ずいただきます!景虎!ええ、予想通りアレでした。こちらも刺身でいただきます。柔らかい口当たりが大変美味しゅうございました。ヌキの時の代物ですから柔らかく、臭みもない美味しい刺身。大満足の料理群でございました。お店に入った直後から気になっていた「越乃景虎」をいただけなかったので、また来ます!と元気よく御馳走様でした。

さて、それでは移動しましょうか。ええ、これから森下へと。前日、御料人様が下見をしてきたという素敵なお店を目指します。結構乗り換えたり大変なんですけどね。

移動に微塵の迷いもなく旨いものを目指す莫迦の後ろ姿。
さあ!二軒目に突入しますよ!お江戸の食い倒れはまだ終わりません。

今回のお店:味処ぱぱや
東京都港区芝
※詳細は内緒ということで。

2 comments to “お江戸旅日記08〜田町から始まる物語〜「味処 ぱぱや」”
  1. ぱぱや、喜んでいただけたようでよかったです。
    お父さんはかつて品川の屠場で働いていたそうです。
    納得の包丁さばきですよね。
    今度は越乃景虎のみに行きましょう!

  2. >ながしまさん
    非常にお気に入りです!
    もう、次回も必ず行きますよ、ええ。
    景虎呑みましょう!
    すでに心は東へと飛んでおります(笑)

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