古くて新しい出会い「焼肉 ポッサムチプ」

え〜と。実は花見の前日、焼肉喰ってました。いつものようにポッサムチプさんで。あまりにも日常となった風景は、もはや描写に何の意味もないのではないかと思うほどに自然な行為となりました。
いつものように生盛りをがっつりと頂き、ハラミ刺の旨さに涙を流し、という本当に日常が展開されるのです。もうね、毎回毎回、行くたびに「うおおおお〜!」とか「かんべんしてくれぇ」なんてことある訳ないでしょう?
と思ってたのですが。実は今回もやられました。何というか、まさに頭上をぶっ飛んだ味覚をいただきました。いや、正確にはアレだな。「お陰で苦手なものが一つ減りました」という感謝かな?
と言うのもですね、私焼肉についての考察でも書いていますが、ヒレ(フィレ)は焼肉には合わないと、常々考えている訳なんですよ。ああいう肉は、ステーキなどで食べる方が絶対に旨いと。事実、今まで「おまかせ」以外では注文したことありませんでしたから。
それが何を血迷ったのか、黒板メニューにあったものだから、つい注文してしまいました。ええ、自らのポリシーを曲げて。というか「普段からお気に入りの店で食べても、やっぱり好きじゃなかった」という確認でも取ろうと思ったのかも知れません。
当然、この手の肉をきっちり理解するためには「塩」でいただくのが一番。やって来たのは、まるでヒレステーキかと見まがう見事な肉。あ、当然切ってありますよ。一枚ではないです。
で、コイツ。厚さと幅をほぼそろえてありまして拍子木風。これをですね、焼いていく訳ですよ、いつものように。ヒレ肉ですから、ステーキで言うところのレアかミディアムレアで食すのです。
ま、ハッキリ言って予想通り。直火では一気に火が通るのでレアで食べると芯の火の通りが半端。だからといって薄切りにすると、その肉質(柔らかい)故に旨味が損なわれがちになりそうです。
失望はしませんでしたが、順当な評価で終わるところでした。ところがですね、私の脳味噌の片隅に焼肉の神様が光臨されたのです。そう。焼き加減を間違っているのではないだろうか?というお言葉で。
ああ、そういえば。この拍子木型のカットは以前に「やまがた屋」さんで頂いたタンとそっくりじゃあないですか?あの時、焼き方指導で「しっかりと、パンパンになるまで焼いてください」と言われたじゃあないか。
早速試してみることに。もうね、肉をころころころころと転がしつつ、全部の面がしっかりと、それでいて焦げないように。で、いい頃合いを見計らってがぶりと。うわああああああああ!
いや、自分で言うのも何ですが、完璧な焼き具合。箸でも切れそうに柔らかいヒレ肉が、うどんほどの太さのピンクの芯を残して焼き上がり。これが貴方。旨いの。もうね、今までの自分の発言全て撤回。
あれだ、ヒレ肉が焼肉に合わないと言うよりも「ヒレ肉はステーキと焼肉では焼き加減を変えないと最高の旨さは引き出せない」ってことですよ。参った。本当に参りました。私は人生を随分存して生きてきたんじゃないだろうかと反省しきり。
ということで、件のページの私の主張は変えねばなりません。ま、旨いものを発見出来たのだから、そのくらい何と言うこともなく。確固たる信念てなものはないですからね、私には。旨けりゃなんだって構いやしない。
しかし、散々喰い散らかしてきたと思ってましたが、まだまだ勉強の機会は転がっています。今回のヒレ肉は本当に目から鱗でした。ということで、私と勉強会を開こうという方はいつでも誘ってください。じっくりと網を囲んで勉強しましょう。

会費は私の焼肉代ということでよろしくお願いします。
おこづかい制になっているので、そうそう勉強出来ません。

今回のお店:焼肉「ポッサムチプ」
兵庫県神戸市兵庫区駅南通1-2-20
TEL.(078)681-8888

4 comments to “古くて新しい出会い「焼肉 ポッサムチプ」”
  1. のぎく、いいですねぇ。
    そういえば、日曜日から焼肉喰ってませんでした。
    そろそろ肉切れです(笑)

  2. 同志よ、また新たな境地を開いたのですね!
    さっそくヒレ肉焼肉試してみます。
    (名古屋でもあったのですが・・・やはりなんとなく敬遠)
    そうですか、焼き方にコツがあったのですか。

  3. >フジワラさん
    そうなんです。
    ビックリするほど旨かったです。
    ロースも、実はよく焼く方がいいのかも知れません。
    次の機会には色々と試そうと手ぐすね引いています(笑)

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