北陸旅だより『氷見・ぶらり旅』

いつもいつも旅行に行っても観光しない私たち。ほら、美味しいものは町中にあるじゃないですか。そうすると、路地の隅々までどんな店があるのか探したくなりませんか?で、そんなことやっていると、あっという間に時間が過ぎてしまうのです。
だから、例えハワイに行っても町中をうろうろ。観光名所に行く事はありません。だって、見晴らしのいい山頂や、星空が綺麗な海岸に旨いモンはありゃあしませんから。ですが。今回富山では異変が。
というほど大したことでもないのですが、ほら、富山の駅前付近は確かに繁華街ですよ。でも、海じゃない。つまりは漁港の市場へと行きましょう、と。有名処では、黒部・魚津・氷見などなど。で、今回は氷見漁港へと焦点を絞りましょう。
漁港。その甘美な響き。氷見にはフィッシャーマンズワーフという施設があって、新鮮な魚などを販売しているとか。それは是非行ってみましょう。ということで列車に飛び乗り(危険ですから駆け込み乗車はおやめください)一路、氷見へと向かいます。
途中、高岡駅にて乗り換え。無事に氷見駅に到着。無事、素晴らしい。あ、雨は降ってましたが。どうも私たちが動こうとすると雨が降る傾向があります。それも旨いモノのためならばものともしませんが。
海っぺりなど歩きつつ、潮風に吹かれて幸せ求めた旅なのです。海岸ではカモメとおぼしき鳥が、一斉に海を見ています。あれですか、人生について集団で思う事があるのですね。いや、海を見ているとそんな気分になるのは理解できますよ。
ま、恐らく魚の群れがくるのを待っているのでしょうが。要するに御食事前なのですね。わははは、私たちと同じじゃないですか。では私たちも向かいましょう。漁港内にあるという、漁師さんが食べに来る食堂目指して。
…大行列。いやね、ほら、三連休の中日でしょ?きっと混んでるとは思ったのですよ。が、駅からココまでほとんど車も走っていない。たまに後ろから追い越される程度。歩いている人なんて皆無だったわけですよ。
それが、この狭い空間にみっしりと。恐らく100人くらいは並んでいたんじゃないですか?これは御勘弁。飯喰う前に干上がります。無理。なのでフィッシャーマンズワーフの方へと移動。あっちの方が美味しいに決まっている。(きつねとぶどう@イソップ的解釈)
わははは。大混雑。人一杯。御料人様は、扉を開けようともせずに帰るつもり。いやいや、せっかくここまできたから、中を見るくらいは…。ということで軽く一周。はい、お疲れ様でした、撤収。
ていうか、多分富山県内で一番人口密度高いんじゃねぇ?この瞬間。と思わせるほどの混雑にあっという間に嫌気が差しまして。で、こういう場合は早々に見切りをつけるのが私たち。並んで食べよう何て気はさらさら無し。
移動〜。向かうは来る途中で見かけた漁師料理のお店。だったのですが、ちょいと横道にそれると商店街。なるほど、戻りついでにこの路を通りましょう。旨そうな店があれば入りましょう。
そうと決まれば、後は感と鼻を利かせて歩くのみ。くんくんくん。途中で氷見うどんの乾麺を買ったりしながら突き進みます。で、お店発見。ほう、食後にコーヒーとデザート付きの寿司店ですか。
本来、そういうオプションが付いているお店は避けるのですが、避けがたい店の雰囲気があるのです。意を決してコンニチワ。お、なかなかいいじゃないですか。ココに決定しましょう、頂きましょう。
定食は色々とありますが、まずは刺身定食。定番というか、漁港近くの寿司店で不味い訳がない。これは当然頂きます。で、あと一品。焼き魚定食。ほうほうほう、これにしましょう。“時価”ってのが気になりますが、万単位ってことは無いでしょう。
まずは刺身定食。ご飯に味噌汁、芋と豆腐の一品とお漬物。刺身は烏賊、甘海老、鰤、鰺の盛り合わせ。なかなかいいじゃないですか。では頂きます。うん、旨い。当たり前のように旨い。
さすがに魚が駄目という事は考えられないですね。旨い。特に鯖が旨い。脂の乗り具合といい鮮度といい申し分なし。しかしあれですね。こんなに毎日旨い魚を食っていると、これが普通になるんですね。いやぁ、これからの人生が怖くなります。
で、焼き魚。こちらは定食ではなく単品で。「今日の焼き魚はなんですか?」とお聞きしたところキジハタともう一種。見た目に赤くて旨そうだったキジハタでお願いします。ルックス重視。
しかも開かずに焼いて頂きました。まさにルックス重視。見た目に綺麗な焼き魚が喰いたかったのです。ま、目論見は正解でした。実に旨そうに焼き上がりました。時間は30分以上かかりましたが。
もうね、身がほろほろ。特に皮の辺りが旨い、旨すぎる。やっぱり魚は焼いても旨いです。うんうん、焼き魚最高!肉じゃないですが、「焼き」ってことで今回も御勘弁くださいね。つー旨さ。
ああ、やはり、感に頼るのが一番旨いモノが喰えます。旨かった。実に旨かったご馳走様。結局食事にかかった時間は一時間半。実にのんびり出来ました。普段はこんなに時間かけて食べる事はないのですが、この町の時間の流れがのんびりしているのかも知れません。などと詩的に語ったり。
さて、喰うだけ喰えば移動しましょうか。取り敢えず、富山の町に戻りましょう。でもこのまま帰るのも勿体ない。ということで高岡の駅で降りてみます。ま、本当は往路でも下車したのですが。待ち時間が長かったので。
ここでの下車の理由は鱒の寿司。実は富山名物である鱒の寿司は、地域ごとに味が違うようなのです。というか、店ごとにもかなり差があると聞きました。なので「高岡の」鱒の寿司を入手しようということに。
え〜と。こうなってくると大体お察しの通りになっていきます。そうです。鱒寿司のコンプリート。食べれる限り鱒寿司を食べようじゃないかと。ええ、この日の夜から実に楽しい食事風景へと変わっていくのです。ということで本日はこの辺りで。

いよいよ莫迦が加速して参りましたよ。
無茶な喰い方はしませんよ。さすがに節制というテーマがありますから。

今回のお店:割烹寿司「万葉」
富山県氷見市比美町5-15
TEL.(0766)74-3388

2 comments to “北陸旅だより『氷見・ぶらり旅』”
  1. 氷見はやっぱり冬に民宿に泊まるのが一番。
    食べきれないほど(っていうか、食べきれませんでした)の冬の海の幸が
    これでもかってほど出てきます。
    温泉付きの民宿もありますし、料金も安いですしね。

  2. 民宿、いいですねぇ。
    次回はそれも念頭にスケジュールを組みたいと思います。
    冬かぁ、温泉かぁ、いいなぁ…。

てつや へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)