ホルモン焼き「とく丸本舗」

明石にて玉子焼を楽しむという、実に牧歌的な休日から一転。昨日は念願の丸腸を食べて参りました。ええ、ガッツリと。当然、東金までは行けませんから、比較的御近所であるところの焼肉店。しかも奢り。ゴチです。ひたすらゴチです。
ぜんちゃんからのお話では、どうも神戸・板宿駅の近所で「丸腸」と書かれたメニューを見たとのこと。これは神様(特に焼肉系)からのメッセージ。この間食べられなかったので、近所に光臨しましたよという丸腸の神様からのラブレター。
ということで早速お店へ。まずはビールで乾杯。生でもツマミながら丸腸様がお見えになるのを待ちましょう。で、ユッケと生レバー。実は最初に見た瞬間、レバーに期待してなかったのですよ。普段食べている「くにきや」さんや「ポッサムチプ」さんのレバーに比べてエッジの立ち方や色目が劣っているようでしたので。
が、食べてみればとんでもない。充分にイケてる新鮮レバー。おう、堪らん。でユッケの方も、これを使うのか!と思わせるほどの肉質でユッケ。これも旨い。惜しむらくは玉子の黄身が大きすぎることですか。これは仕方のないところかも知れません。卵黄の大きさは限界がありますから。
てなことをつらつら考えているところに、ご注文のホルモン達。やぁイラッシャイ!取り敢えず、味の方もよく分からないので、丸腸・アカセン・ネクタイ・ハラミをお願いしました。まずは味見からですね。ええ。
アカセンはやや小ぶり。厚みが余りないタイプ。とはいえ焼けばしっかりと膨らみ、味の方もかなりイケています。こりゃ旨い。そしてネクタイ。食道ですね。これもしっかりと味付けられて美味しいのです。
さて、ここで丸腸です。コイツをしっかりと焼いていきましょう。ええ、焼きましょう。丸腸。開いていない小腸。ぶつ切りになったコイツをタレで揉んであります。あ、このお店では、余り揉み込んでいないようでした。脂が落ちない工夫でしょうか。
じぶじぶと焼いているとですね、腸の部分がきゅっと縮むのです。そして脂部分が膨らんでくるのです。すると、両端から脂がむりむりっと、真ん中で腸がぎゅぎゅっと。結果リボンの結び目のような形になります。なるほど、九州で「リボン」と呼ばれる所以ですね。とうとう現物を見ることが出来ました。そして写真にまで納めてしまいました。
さて味の方ですが…。うお!これは旨い!なんじゃコレは!今まで「開いているか開いていないかぐらいで、味に大差は無いだろう」と高を括っていたのですがとんでもない。まったく違いますね、ええ。これは確かにめちゃめちゃ旨い。
敢えて違いを言えば、品が違う。香りが違う。何だろう、脂の脂たる格が違うような気がしますね。香りがすごい。例えれば「非常に上等な牛乳のような香り」がするのです。これは堪らんです。ホルモン好きはノックアウト間違いなし。テッチャンが入手困難な今こそ、この「丸腸」を普及させる好機です。
余りの堪らなさに、塩でも注文しちゃいました。塩丸腸。で、赤身の方もイチボを塩で。塩で食べる丸腸は更に香りがいいですね。店員さんに「塩だと臭みがあるかも知れません」と言われたのですが、何をおっしゃいますか。これは臭みではなく香りです。素晴らしく新鮮なホルモンだけがもつ香り。旨!
いやいやいやいや、これは参りましたよ。丸腸ってヤツはここまで旨かったのですか。これを今まで食べられなかった自分が情けないやら悲しいやら。ま、仕方ないですがね。なんとか生きている間に食べることが出来たのですから、来世の自分への課題が一つクリアされたということで。
ちなみに、イチボの方も美味しかったですよ。パッと見た目がそんなにサシが入っていなかったので、赤身がちな肉のイメージで口に入れたのですが、かなり細かいサシが入っていたようで、思ったよりも甘く口の中で広がったのは驚きでした。
とまぁここまで実に快調に食べたのですが、このお店たった一つだけ困ったことが。お酒の方が、私たちの好みのものが無いのです。そう、マッコリ。そして眞露などの韓国酒。もしもこれからレギュラーメニューとして登場した暁には、新しい通い場所が出来てしまいます。ええ、間違いなく。
さて、焼肉の方はこの辺りで終わっているのですが、今回面白い一品料理。「スモツ(280円)」だそうです。これは牛・鶏などのホルモンを捌いたときのロス、というか成形で出来る端っこ部分を薄くスライスしてボイル、酸っぱ辛い味付けで和えてあります。
これが意外と旨いのです。いや、意外と、というのは失礼ですね。実に旨いのです。大体が、端っことか隅っことかってのは旨いんですよね。栄養価も高かったり。そしてこの手の味付けはビールに実によく合います。それもあってビールばかり呑んでいたのですが。
とまぁすっかりと堪能させて頂きました。東金から「マル腸すごい!マル腸すごい!」という電話が嫌がらせのようにかかってきた理由がよく分かりました。私だって誰かに「マル腸すごい!マル腸すごい!」と知らせまくりたかったですからね。

本日謹んで、世界に向かって「丸腸凄い!」と発信させて頂きます。
恐らく突然丸腸が食べたくなる発作に襲われることでしょう、私。

今回のお店:ホルモン焼き「とく丸本舗」
654-0021 兵庫県神戸市須磨区平田町2-3-22
TEL.(078)737-3008

10 comments to “ホルモン焼き「とく丸本舗」”
  1. 人が家で小腸・ミノ炒めを食ってる間に、近所でそんな良い事をしてたのね!
     しかし、そんなところにそんな店は・・・って、○○高き「牛太」じゃないですか(住所も電話も)、名前が変わったようですね。美味しかったなら、行ってみようかな?
     そういえば、同じく近所のピザ屋「ストロベリーコーンズ」も「ナポリの窯」に変わっておりましたなぁ、流行りか?

  2. >ぜんちゃん
    うん、ここはかなり使い勝手良いですね。
    一人でも行けますし。
    >おがちゃん
    梅田!ちょいと時間があるときにでも…。
    最近は豚ホルってのが旨いです。
    >アマグリさん、ながしまさん、ミホさん
    丸腸!丸腸!丸腸!
    まりさんと行ってみて、ほるもんセンターさんとどのくらい違うのかチェックしてみますね。

  3. 丸腸

    最近「焼肉の罠」メンバーの中で、丸腸(牛の小腸を開かずにぶつ切りにしている)の話題が沸騰している。
     もともと千葉でまりさんが食べたのがきっかけで、ぜんさんが…

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