北の大地に降り立つ〜釧路の朝夜・白糠の昼三日目篇〜

悪天候の二日目から明けて三日目の朝。何とも清々しい晴天。昨夜の地獄から一転天国へ招待されたかのような幸せ。ということで本日もちょいと足をのばしてみることにします。まずは腹ごしらえから始まるのは我らの旅の醍醐味。


セルフで牛乳イタダキマス今回お世話になった「釧路ロイヤルイン」では朝食のサービスがあるのです。バイキング。おれはかいぞくそうになる!ので喰います。軽くね。ちなみに本日も宿酔ではありません。恐ろしく健全。なので健全に飲物は牛乳。【べつかいの牛乳屋さん】の牛乳。大変美味しゅうございました。徹底的に北海道を胃袋に納めます。

野菜も食べたよそして【サラダ】とホテル特製の【冷や奴】という無茶苦茶な取り合わせ。冷や奴が意外と美味しかったので嬉しい。牛乳ではなく豆乳にしておけば面白かったけれども。冷や奴の醤油は減塩醤油だったのに、一緒に置いてあった漬物がすげぇ塩分だったので、このメニューを考えた人はもう一工夫した方がいいかも、と老婆心。

さて。ホテルの朝食はこの程度で。だって本日も勝手丼に決まっているじゃないか!しかし今回は余り時間がかかりませんでした。

メインでお世話になったお店というのも今回の勝手丼のテーマはイクラ丼だから。魚卵シリーズには変わりありませんが、メインがイクラです。まずはご飯。前回少なくて寂しかったので今回は大サイズ。そして御料人様は中サイズでご飯の半分を私が頂くという卑怯技。無事に私のご飯の量が特大サイズになりました。でまずは御料人様の【勝手丼】から。

御料人様の勝手丼はイクラ丼タラコ添え予定通りイクラがメイン。しかしお店の人から「辛くなるから」と量をセーブされてしまいまして。どうしても納得出来ずにイクラを追加してました。タラコと合わせて一面イクラの勝手丼完成。で私はイクラは当然ですが更に前回喰っていない甘海老・おひょう・イカを追加。昨日と打って変わって上品な構成。しかし旨い!

昨夜の食べ漏れを。甘海老とイカとおひょうとイクラもうね魚卵プチプチの幸せ一杯。あー旨い。すっかりと腹に溜まったところで本日の目的地へと向かう準備を始めます。本日の目的地は昨日の厚岸とは反対の西、御料人様でさえ未踏の大地「白糠」へと。白糠。いったいどんな旨いモンが待っているというのでしょうか。楽しみです。では早速出発致しましょう。

またしても一両編成まずは欲望という名のJR根室本線上り線。本日も一両編成の列車で旅立ちます。またまたいきなりビールを買い込んでの出発。昨日と違って晴れ渡った北海道の爽やかさな風に身を包みながら。あー、ちょっと寒かったけどね。で列車で揺られること40分ほど。目的地の白糠駅へと到着しました。途中乳牛の牧舎があったけど、肉が喰えないので特に写真もありません。

何と魅力的な!漁港近くの町だからなのか、かなり酒販店が多いイメージ。目抜き通りに3〜4軒の酒販店が軒を並べています。そしてポスター。「しらぬか はしご酒大会」ってのが。あいたー、これはしまった。こんなの知っていれば日程を合わせたのに。と、地元の酒豪の顔を思い出しつつ街中探索。海っぺりを歩いたり、魚の直売所を探したりと。

えーと。基本的に観光地ではないので特に見て回るところもありませんでした。ではこのままランチタイムへと突入致しましょうかね。前もって調べておいたレストランへと向かいます。そう、今回は魚ではないのです。

ペンション風?到着。「レストラン はまなす」です。もうね、普段ならまずチョイスの対象になりそうもない店構え。自動車で移動する人しかなかなか来れないよ。そこへ出向いていったわけですよ、それもココを目指して列車に揺られたわけです。いったいこの店のどこがそんなにも我らの心を魅了して止まなかったのか。それはメニューにあるのです。

三種類という贅沢さ【北海道・ハンバーグ】です。一つの皿に三種類のハンバーグ。阿呆が莫迦と肩組んでやってきました。内容がまたイカしてます。「茶路めん羊牧場産ラム肉」「阿寒ポークと道産牛の合い挽き」「白糠産エゾ鹿肉」の三つが食べ比べ出来るという素敵セット。喰うでしょ?普通喰うでしょ?喰いましたとももうね、旨かった!

全く手を抜いていないラムステーキの素晴らしさ特にエゾシカの旨さは秀逸。臭みとかクセとか全くない、実に旨い肉。うひょーー!で御料人様の方は【ラム・ステーキ(茶路めん羊牧場産ラムのモモ肉)】を。こちらも素晴らしい!見た目は固いもも肉を想像するのですがナイフを入れると肉汁がじゅわり、ニンニクたっぷりのソースで喰うとホッペタが落ちそうに。旨すぎ!

喰ったぜ!エスカロップで、普通はセットでご飯とスープなど頼みのですが、我々は違います。ご飯代わりの【エスカロップ】を二人で。もうねこれが普通にカツメシみたい。ご飯の量が多すぎ。上に乗っかったとんかつも祖シーで喰うと実に旨いのですが、如何せん御料人様がソースとカツを中心に喰うのでご飯担当の私、大変なのです。ま、完食したけどね。

エゾシカステーキを追加で!そしてハンバーグのエゾシカが旨すぎた、という恐ろしい理由で【えぞ鹿肉のステーキ(しらぬか馬木葉の鹿ロース肉)】をさらに追加です。莫迦、本当の莫迦。鹿だけに馬鹿。でもね、これが大正解だったの。滅茶苦茶旨いのですわ。肉汁しっかりで本来の肉の味がメチャ旨なので塩だけで十分美味しく頂けます。

完璧な焼き加減白山葵とバターがのってるんですが、こちらで喰ってもまた趣があって実に美味しいのです。あー幸せ、来てよかったわ。ちなみにこのお店、地元ではパスタの美味しいお店として有名だそうです。まぁ普通に考えて鹿肉を目当てに来るのは肉莫迦だけですわね。隣の家族連れの倍以上の売上を献上して御馳走様でした。あ、生ビールも呑んだよ、忘れるとこだった。

普通の精肉店さー、では次の店に行きましょう。お目当ての店はなんと精肉店なのです。通常の神経であれば、なぜ旅先で精肉店に行くのか意味が分かりません。私も分かりません。でも行くのです。レストランはまなすから歩くこと30分。目的の店が見えました。「お肉の専門店 やまうち」です。道路脇に普通にある精肉店。

ザンギを持ち帰り我々の他にいらっしゃるのは地元の普通の人々。お食事用の買い出しなのですね。そんな中、我らの目的はあれです。北海道名物【ザンギ】なのです。飲食店に行けば普通にメニューとしてあるのですが、なぜか精肉店で量り売りを。そしてすぐ隣にあるセイコーマートでビールを買い込んで。もうおわかりですね。余りの天気の良さに野外で飲み食いしたくなったの

ビールはサッポロでしょうしばらく徘徊して御料人様が公園を発見。ここのベンチに腰掛けていただきます。ザンギ、旨ぇ!唐揚げですが漬け込んでいるタレがちょっと違う。醤油味が強いのかな?そしてちょっと甘め。これはビールが旨いです。晴れ渡った空を見上げながらザンギでサッポロビール。初夏の北海道を丸ごと楽しんでしまいました。

ということで御馳走様でした。ゴミはきっちりとゴミ箱(セイコーマートさんありがとう)に捨てて、再び駅までもどって白糠の地とお別れです。またまたJRに揺られて釧路の地へと戻って参りました。途中、買い込んだ日本酒を呑んでたら寝落ちしましたがね。

ホテルにて一旦もどって休憩の後、今度は夕飯を喰わねばなりません。この日の食事、朝ホテルバイキング・朝勝手丼・昼レストラン肉三昧・おやつザンギとビールというヘビーな行程ですので、夜は軽くいきましょうかと決定。蕎麦を喰うことにいたしました。北海道は蕎麦粉処でもありますから、関西や東京都は違う蕎麦を楽しみましょう、ということに。

なかなか素敵なお店ま、お店までの4〜5kmほどの距離を歩いていったんですけどね。莫迦ですね。でも運動不足を歩いて解消しておかないとね。御料人様が前もって道程を調べていて下さったお陰で無事にお店へ到着。ほー、なかなか素敵な佇まいですね。こんばんわー。まだ大丈夫ですか?そうですか。では失礼致します。

お酒と一緒におとおし先客は男性お二人の一組だけ。どこでも座って下さいね、のお言葉に甘えて作業がよく見える席へと。まずはビールから。おとおしは【ツブ貝の酢の物】。これはなかなか美味。それなりの距離を歩いてお腹も減ってきてますからね、がっつりと頂きましょうか。えーと【牡蠣フライ】をお願いします。やっぱり釧路ですから牡蠣食うでしょう。

てんこ盛りの牡蠣フライ結構おおぶりの牡蠣フライ。うん、旨い。ソースしかなかったのでそのまんま前部にかけたところで「よかったら塩で食べて下さい」と塩を出されたのですが。遅いです。ソースかけちゃった。でも牡蠣はぶりぶりに旨い。あまりソースがかからなかったところを塩で…って赤穂の塩なのね。ま、それはそれとして。

ぶっかけ!天ぷら旨すぎそして私が注文した蕎麦がやって来ました。【ぶっかけ蕎麦】です。これが山菜の天ぷらが多量にのっかった十割蕎麦。ここへ蕎麦つゆをがけると、まだあつあつの天ぷらがじゅわわーーーーっと。いいねぇ、この音だけでも旨そうだわ。十割の蕎麦は太さがまちまちでちょっともっさりしちゃいますが、味の方は実によい。旨い!山菜の天ぷらもたまらない。

牡蠣蕎麦旨い!そして御料人様の蕎麦。「手打蕎麦 玉川庵」というこのお店の名物【牡蠣蕎麦】を頂いちゃいました。これがまた大ぶりの牡蠣がこれでもかと入った温蕎麦。牡蠣の旨味が出汁に染み出して実に旨いのです。「冷たい牡蠣蕎麦もあるんですよ」…おかあさん、先に言ってよ。そうしたらそっちも喰ったのに。まそれにしても牡蠣蕎麦旨いです。

おまけのウド天ぷらしっかりと堪能して、ご主人と雑談などしてましたら「これ食べてみて」と出されたのは【ウドの天ぷら】です。これ旨いです。「ひょうたん」でも喰いましたが、こちらのウドもまた旨い。やはり朝摘みのウドだそうで、苦くもあり旨くもある大人の味。いやーすっかりと堪能させて頂きました御馳走様でした。さすがに帰りも歩くのは疲
れるのでタクシーを呼んで頂いてホテルへ。

で、このままおとなしく寝るには余りにも時間が早すぎる。だって食い終わったのが19:30だもの。そんな訳で再び繁華街へと出発する駄目夫婦二人の影。

アミューズメントっぽい赤提灯街前日まで結構な雨だったので街中を十分に探索出来なかったのです。だから最後の夜にきっちりと探検しておきましょう。そして思いの外良い感じの路地があったり、地下のビアホールがあったりと次回来る時の楽しみをチェック。いい加減歩き疲れたので目に付いたバーで軽く一杯二杯頂いて。えーと、何てお店だっけ?

お店忘れちゃった余りにも適当に入ったので忘れちゃいました。普通に良いバーでしたよ。お値段も結構よかったですが。で、すっかりと夜の街を堪能したところで三度ホテルへと戻っていきました。釧路最後の夜、実に魅力的な町であることを再認識させて頂きました。きっとまたここで飲んだくれてやると心に誓うのでした。

まぁ、思い残しなどほとんど無いくらい喰いましたがね。
いよいよ残すところあと一日となりました。

今回のお店:
釧路ロイヤルイン 朝食バイキング
北海道釧路市黒金町14-9-2
TEL.(0154)31-2121

和商市場
北海道釧路市黒金町13-25
TEL.(0154)22-3226

レストラン はまなす
北海道白糠町東2条南2
TEL.(01547)2-2188

肉のやまうち
北海道白糠郡白糠町東2条南2
TEL.(01547)2-5529

手打蕎麦 玉川庵
北海道釧路市鳥取大通5-17-17
TEL.(0154)51-4628

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