パッション

さて、この所の体調の悪さというか何というか、微妙なむくみの治療の一環として歯医者に行くことになりました。なりましたというか、自分で予約したのですが。いい加減腹を決めて治療しなければ、今年の焼肉初めが出来ません。魂の奥からほとばしる焼肉への情熱が、最早自分の意志では抑えることが出来ないのです。
昔話の狐のように「あのブドウはきっと酸っぱい。間違いナイ(長井秀和風)」などと言っているほどの精神的余裕もなく、ひたすら脳内走馬燈で赤セン・カルビ・タンユッケ・ハラミがくるくるくるくると回っています。喰いたいです。そういえば今年に入ってからの肉は、元旦のスキヤキだけですよ。確かにスキヤキは好きですよ、ええ。でも焼肉とスキヤキでは肉に対する自らのポジションが違うじゃないですか。まったく違いますよ。
スキヤキは肉に対する愛おしみ、焼肉は己と肉との格闘技です。如何に旨い肉と対峙し、見事な焼加減で食べることが出来るかという究極の戦いなのですよ。それに比べてスキヤキは団欒の象徴じゃないですか。緩い!緩すぎます。やはり戦わねばいけません。オトコもオンナも戦いの中にこそ最高の焼肉は存在するのですよ。すなわち、万全の体調を持ってこそ最高の手合わせが出来るというモノです。焼肉との戦いを前に、自らを鼓舞して明日の歯医者の治療に挑みます。

本当は治療が怖いことは内緒ということで。
相変わらず、病院が怖いのです。

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